ひかりを組み込む家 住宅の日当たり確認 垂直日影図・壁面日影図

SEA’Sまちかど建築家展」でお会いした建て主の方に、先日ご提案した『ひかりを組み込む家』を気に入っていただき、設計・監理をアーキプレイスで行なうことになりました。

” 収納がたくさんあり、明るく、ゆったりと寛げる個性豊かな住まい “を目指して、これから建て主の方と一緒に楽しい家づくりをしていきたいと思います。

早速、重要なテーマである室内への光の入り方を具体的に検証するため、一年の内で太陽高度が一番低くなる(影が長くなる)冬至日の日影図を書いてみました。日影図とは、建物の影ができる範囲や時間ごとの影の動きをみる図面で、土地や建物の日当たりを確認することができます。オレンジの線が8時から16時までの南側建物の1時間ごとの影の動きを表わし、水色が2時間、青色が3時間日陰になる範囲を現わしています。(冬至日、地盤面、8〜16時)

この日影図では、影の落ちる位置(高さ)は地盤面としていますが、建築法規では1階の窓の高さを想定した地盤面+1.5m、2階の窓の高さを想定した地盤面+4.0mの高さでの検討が求められます。

上は1階リビング案の、冬至日の陽射しの入り方を検証したもの。左図は垂直日影図(壁面日影図)で、外壁面に落ちる影の時間毎の変化と、2時間(水色)および3時間(青色)日影になる範囲を現わしています。
ちなみに、日影は影が落ちるところ、日陰は光の当たらないところ(面)で、使い分けます。

上は2階リビング案を検証したもの。二つの日影図、垂直日影図(壁面日影図)、断面図を見比べることにより、窓からの光の入り方や壁面に生じる影の形を具体的に想像できてきます。

上は春分と秋分の日影図(地盤面、8〜16時、)。冬至日とは違い、南側建物の影が計画建物の外壁面に落ちることは一日中ありません。垂直日影図(壁面日影図)を書いたとしたら、隣地建物の影が壁面に現れない状況です。
計画地は、南側に旗竿敷地の竿部分が2本並んだ空間があるため、南側に4m道路があるような条件の良い敷地ですが、日影図を書いてみることで、より具体的にイメージすることができました。

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