『風と光と暮らす家』(木造2階建・SE構法)の現場で、基礎の根切り中に古井戸らしきものが出てきました。
構造設計者に相談したところ、 ・古井戸が出てきた場所は、基礎耐圧版のないところである。 ・地盤調査報告書の地耐力30kN/m2のところ、設計上20kN/m2と余力がある。 ことから、土で埋めれば問題ないことに。
防空壕の可能性がないことも、孔の廻りを探って確認しました。また、旧い地図を調べると、この場所には元々大きな屋敷が建っていて、古井戸らしき孔が見つかった場所はその北側辺りの井戸があってもおかしくないところでした。
地鎮祭でお祓いは済ませているので、井戸の神様が窒息しないように息抜きパイプ(上右写真)を基礎屋さんが付けてくれました。
[左]神社からいただいた「鎮め物」を基礎の下に埋めているところ。約30cm掘って、「鎮め物」の文字の上が北側にくるように向けて、水平にして土を被せます。
[右]根切りと転圧途中の砕石の施工状況、基準の水糸から測って高さを確認。
鉄筋コンクリートの基礎はベタ基礎ですが、外周部や主要な通りにはハンチをつけているため、その部分の根切りが深くなっています。
最近、住宅の基礎工事で見かけることが多くなったユニット鉄筋が現場に運び込まれました。以前使用したユニット鉄筋は、タテの鉄筋(スターラップ、あばら筋)の端部に180°フック(180°折り曲げ)のない溶接だけで固定したものでした。フック部分のかぶり厚不足の懸念がなくなるなどメリットもありますが、認定品かどうかを見分けるには目視では難しい面があると感じました。その点、今回は溶接+フック付きのものなので、かぶり厚さえ注意しておけば、一目で分かる安心感があります。これから基礎の配筋工事が始まり、9月末ごろに上棟します。
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