和辻哲郎の『風土』は大学の時に読んで衝撃を受けてから、読み返すたびに刺激を受け、大切にしている本です。
和辻哲郎は、世界の風土を「モンスーン型」「砂漠型」「牧場型」の3つに分け、その自然環境の違いから、民族・文化・社会の特質あぶり出します。ユーラシア大陸の東側に浮かぶ日本はもちろん「モンスーン型」で、暑熱と湿気との結合を特性とする自然環境の中から、日本の文化が生まれ・・・・日本の建築(住まい)も育まれてきました。
「風土」を自然環境がどう人間を規定するかではなく、人間が己を見出す仕方(自己了解の仕方)として捉えたところが、哲学者、和辻哲郎のスゴいところだと思います。
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