今日、鉄筋コンクリート3階建ての二世帯住宅『東京タワーと桜の見える家』の確認申請がおりました。
この住宅を普通に設計すると、コンクリート造の耐火建築物となり、階段室部分の竪穴区画が要求されます。
竪穴区画(たてあなくかく)とは防火区画の一つで階段やエレベーターシャフトなどの、階をまたいで縦方向に繋がった空間と、その他の部分を鉄扉(スチールドア)などで防火上の安全性を高めるために区画することです。
しかし、住宅での毎日の生活を考えると、階段の出入り口に鉄扉があると、その開け閉めはストレスになり開放感も失われてしまいます。
そこで『東京タワーと桜の見える家』では少し法規上のテクニックを使い、耐火建築物とせずに敢えて準耐火建築物とすることで、階段部分の竪穴区画の必要のない造りにしました。そうすることで、階段の出入り口にスチールドアを設ける必要がなくなり、ホールには階段室と一体となった広がりが生まれ、階段室からの採光もホールまで取り込むことができます。
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