3月の完成に向けて工事を進めている『十字路に建つスキップハウス』(木造3階建・SE構法)では、いよいよ外壁のガルバリウム鋼板の工事が始まりました。
少し緑がかったダークブラウン色のガルバリウム鋼板の立てハゼ葺き。ガルバリウム鋼板を連結する部分のハゼの形状は、重ね部分の折りを一番締めで止め、ハゼ形状を逆L字型にしたものです。二番締めまで行なってハゼ形状をI字型にした立ハゼ葺きに比べ、シャープさでは敵いませんが、ハゼを締め付けた部分に残る凹凸が影で見えにくくなりキチッとした感じも出せます。
この住宅の外壁は人通りが比較的ある道路に面していて、誤って通行人がぶつかったとしても怪我をしにくく、また、どの方向から見ても手作りの荒さが程よく抑えられて見えることが、一番締めで止めたハゼ形状の立てハゼ葺きにした主な理由です。
狭小地に建つ住宅で、ガルバリウム鋼板の一枚の板の長さが長くなると外壁のガルバリウム鋼板の葺き工事は大変です。金属といっても厚さが0.4mm程度の薄いものなので、折り紙に似ていて、変な力がかかると曲がったり折れてしまいます。ガルバリウム鋼板の一枚の長さを短くすれば、扱いやすく施工も簡単ですが、外壁面に継ぎ目のラインが出てきてすっきりしません。3階建てになると8m程度の長さになるため、2階建てに比べて施工の難易度が数段上がります。足場と外壁の狭い隙間を使いながら、上に一人、中間に二人、下に一人の計4人で息を合わて、一枚ずつ丁寧に施工されていきます。冷たい風が吹く中でもあり、工事の大変さを思うと頭が下がります。
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>>十字路に建つスキップハウス 竣工写真ーその2
>>十字路に建つスキップハウス 竣工写真ーその3
【外壁をガルバリウム鋼板仕上げとした、設計事務所アーキプレイスでの事例】
上段左から『緑あふれるアトリエのある家』(ガルバサイデイング葺き)、『室内化したテラスを持つ家』(平葺き)、『桜並木と暮らす家』(タテハゼ葺き)
中段左から『ときどき電車の見える家』(タテハゼ葺き)、『空と暮らす家(スキップフロア)』(タテハゼ葺き)、『猫と暮らす中庭のある家』(ガルバサイデイング葺き)
下段左から『千駄木の家』(平葺き)、『空に向かって開いた家』(角波葺き)、『ひかりの家』(タテハゼ葺き)
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