建築(住宅)では、キッチンのカウンタートップ(天板)などで、その耐久性や強度や素材感からステンレスの根強い人気があります。
建築でよく使われるステンレス(SUS)を、表面仕上(表情・種類)の違いが分かるように並べてみました。
左から鏡面仕上げ(BA、ビーエー)、鏡面仕上げ(#400、400番)、ヘアーライン(H.L)、バイブレーション、エンボス(銀河)、エンボス(市松)
ステンレス(SUS)板を少し斜めから見ると、その表情の違いが良くわかります。建築で一番良く使われるのは、ヘアーライン(H.L)仕上げです。(奥から3番目)
手前から1番目と2番目のエンボス加工(銀河・市松)は、キズが目立ちにくいなどの理由で、キッチンメーカーのステンレスのキッチンカウンターでよく用いられるようになりました。手前から3番目のバイブレーション仕上げもキズが目立ちにくく、独特の鈍い光り方がきれいな仕上げで、設計事務所アーキプレイスでもよく使います。4番目のヘアーライン仕上げは最もポピュラーなステンレスの仕上げ方です。
ステンレスの鏡面仕上げは研磨をかけて製作しますが、研磨の細かさにより鏡面の度合いが増し、価格も上がっていきます。
『独立した二世帯が集う家』のキッチンカウンター ステンレスヘアーライン(H.L)
カウンターを斜めから見ると光が少し反射して見え、天井のダウンライトの光もじんわりと写り込んでいます。
>>独立した二世帯が集う家 竣工写真 その1
>>独立した二世帯が集う家 竣工写真 その2
>>独立した二世帯が集う家 竣工写真 その3
『桜並木と暮らす家』のキッチンの立上り壁 ステンレス4t バイブレーション仕上
バイブレーション仕上げになると、カウンターを斜めから見たときの光の反射が少なくなります。
ステンレスカンターは一般的には厚さ1mm程度のステンレスを曲げ加工して、端部で30〜40mm程度の厚みにしますが、ステンレスの厚さを4mm以上にすれば、その厚みを生かした一枚板でカウンターを制作することもできます。
>>桜並木と暮らす家 竣工写真 その1
>>桜並木と暮らす家 竣工写真 その2
>>桜並木と暮らす家 竣工写真 その3
『室内化したテラスを持つ家』のキッチンの立上り壁 ステンレスバイブレーション仕上
キッチンの立上り壁のコーナーや角部分部で継ぎ目なく一体感が出るように仕上げてもらうことができました。
>>室内化したテラスを持つ家 竣工写真 その1
>>室内化したテラスを持つ家 竣工写真 その2
>>室内化したテラスを持つ家 竣工写真 その3
『カフェのある家』の1階のキッチンカウンター ステンレスバイブレーション仕上
>>カフェのある家(朝霞市)ー竣工写真その1
>>カフェのある家(朝霞市)ー竣工写真その2
>>カフェのある家(朝霞市)ー竣工写真その3
『千駄木の家』のキッチンカウンター ステンレスヘアーライン(H.L)
『庭に向かった家』のキッチンカウンター ステンレスヘアーライン(H.L)
設計事務所アーキプレイスでは、キッチンカウンターの材種を決める時は、建て主の方の好みや使い方をお聞きしながら、他のインテリア素材との関係も考慮して決めるようにしています。
なお、キッチンカウンターの代表的な材種は、ステンレスと人造大理石でしたが、現在(2020年)急速な勢いで新しい素材であるクオーツとセラミックが増えてきています。いずれも高価な材料ですが、どちらも独特な表情をもった高級感があります。人造大理石よりも硬度が高いため傷が付きにくく(加工は大変です)メンテナンスが楽なため、人造大理石の強力なライバルになって来ています。
>>関連ブログ2020.2.24 オーダーキッチンのカウンター材を探しにアドバン東京ショールームへ
>>設計事務所アーキプレイスの動画 You Tubeチャンネル archiplacejapan
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