外壁ガルバリウム鋼板の自己修復作用 建て主の外壁施工確認


狭小地の木造3階建て住宅(SE構法)『十字路に建つスキップハウス』の外壁のガルバリウム鋼板が、一部を残してほぼ施工されました。建て主の方のご要望もあり、来週の足場解体の前に、建て主の方、工事会社の方と一緒にガルバリウム鋼板の外壁の施工確認を行ないました。

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足場を伝って、外壁ガルバリウム鋼板のハゼの折り具合、窓周り板金納め、換気等のフード廻りのシール、軒先やケラバの通気部材などを約1時間半で確認してまわりました。

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外壁のガルバリウム鋼板は全体的にはとても丁寧な施工がされていて、大きな修正点はなく少しほっとしました。といっても現場で手作業で折っているので、傷がゼロというわけにはいきません。ハゼの折り目などについた小さな傷は板金メーカーのタッチアップ材で補修してもらうことに。タッチアップしたときの見え方と色もサンプルを作って確認していただきました。

ちなみに、ガルバリウム鋼板[アルミニウム (Al) +亜鉛(Zn)の合金メッキ鋼鈑]には「自己修復作用」という優れた特性があるので、ハサミを入れた切り口や傷が、亜鉛メッキ鋼鈑(トタン板)のように直ぐに錆びるわけではありません。「自己修復作用」を簡単に説明すると、ガルバリウム鋼板の表面に傷がついたとしても、メッキ材であるアルミニウムと亜鉛がお互い助け合いながら傷を修復し、基材である鉄(鋼板)が錆びるのを防いでくれます。

また、”直ぐ錆びる”と一般的には評判の悪い「亜鉛メッキ鋼鈑(トタン板・亜鉛鉄板)」ですが、実は、鉄よりもイオン化傾向が高い(錆びやすい)亜鉛が先に錆びることで、中側の鉄が錆びるのを防いでいることはほとんど知られていません。これは「犠牲防食作用」といい、高校野球の犠牲バントのよなもので、「Fe・鉄君」を進塁させるために「Zn・亜鉛君」が自らを犠牲にしています。(この事実を知った後では、錆びたトタン板を見ると、「Zn・亜鉛君」を応援したくなるのではないでしょうか。)

さらに、昔のおもちゃなどに使われていたブリキ板は、鉄よりもイオン化傾向が低い(錆びにくい)錫(Sn)を、鉄板の外側にメッキした錫メッキ鋼鈑といわれるものです。鉄よりも錆び憎い材料で覆っているので錆びにくいと考えがちですが、実は、表面に傷がついて中の鉄が現れて錆びはじめると(錆びる条件が揃うと)、亜鉛メッキ鋼板の「Zn・亜鉛君」のように錆の進行をくいとめてくれる者がいないため、錆の進行はとまらず板に穴があきます。

少し話しがそれてしまいましたが、建築・住宅を形作る建築材料の中には、「自己修復作用」「犠牲防食作用」のような奥深い世界が広がっています。

>>参考サイトJFE鋼板 耐食性ガルバリウム鋼板のすぐれた防食メカニズム

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内部では玄関のニッチができました。狭小地ではちょっと物が置けたり、お気に入りの物を飾ったりできるニッチが思いのほか重宝します。

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リビング部分の吹抜けを塞いでいた仮設足場がなくなり、一挙に空間が広がりました。狭小地の住宅なので、床面積的には決して広くありませんが、光が適度に入る気持ちよい空間が生まれそうです。

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【外壁をガルバリウム鋼板仕上げとした、設計事務所アーキプレイスでの事例】

  sP1120793 hp-sIMG_1_2017 猫と暮らす中庭のある家1

左上から『千駄木の家』『空に向かって開いた家』『ひかりの家

左下から『ときどき電車の見える家』『空と暮らす家(スキップフロア)』『猫と暮らす中庭のある家

 


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