初台のオペラティにあるゴームリーの彫刻

第25回(2013)高松宮殿下記念世界文化賞の発表があり、建築部門はデイヴィッド・チッパーフィールド(David Chipperfield)氏、彫刻部門はアントニー・ゴームリー(Antony Gormley)氏に決まりました。

美しく静的な建築を造り、日本で建築活動を開始したD.チッパーフィールドの建築について書きたいところですが、今回は「彫刻だって免震構造、世界文化賞にみる先端技術」という記事にでていた、人体像で知られるアントニー・ゴームリーの彫刻についてです。

大阪中心地にある「MIND-BODY COLUMN」という作品は、彼自身(身長193cm)の身体をかたどった鋳造を10体分積み上げたもので、高さが15m以上もあります。ところが足元の幅はたったの17cm。彫刻全体のタテヨコ比は約1/90という極端に細長い比率で、かつ、総重量が15tもあります。建築ではありえない厳しい条件の構造設計には世界トップの技術集団アラップが入り、足元は球面すべり支承を設置した免震構造として、地震時の応答加速度を減ずる方法としているそうです。

さらに驚くのは、溶接をせずに一体いったいを接合する方法。「焼き嵌め」「冷やし嵌め」というとてもユニークな手法が用いられています。これは温度差による鉄の膨張と収縮を利用したもの。胴体側(メス側)を240℃に温め、少し大きく(1/600倍)造っておいた足首側(オス側)を−100℃に冷やして差し込んで接合したのだそうです。世界文化賞の舞台裏の先端技術に注目した「ケンプラッツ」の記事はこちら>>

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設計事務所アーキプレイスのある初台のオペラシティにも、トゥー・タイムズII(Two Times II)と名付けられたA.ゴームリー彫刻が飾られています。人々が忙しそうに行き交うロビー中央に、裸のゴームリーが静かに佇む様を見ていると、時間と空間、存在と無、静と動、生と死などについて問いかけられているような気がしてきます。

初台のオペラティではジョナサン・ボロフスキー(Jonathan Borofsky)のシンギングマンもみることができます。

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