台風15号は首都圏に交通の混乱と被害をもたらしましたが、『囲んだテラスに開いた2階リビングの家』(鉄骨造3階建て・耐火構造)の工事現場では、基礎に溜まった雨水をくみ出し、飛んできたゴミを掃除して、工事は進んでいます。
鉄骨造の住宅の屋根の野地板(下地の板)に何を使うかはとても悩ましいのですが、この住宅では、野地板に断熱材があらかじめ貼られた複合板のTSプラスボード(竹村工業株式会社)を使いました。
TSプラスボードは、高性能フェノールフォーム複合高圧木毛セメント板で、屋根30分耐火の認定を取得している材料です。TSボード(木毛セメント板)の厚さと、高性能フェノールフォーム(ネオマフォーム)の厚さは、それぞれ選ぶことができます。
今回使用したのはTSP20-30で、TSボード(木毛セメント板)の厚さが20mm、高性能フェノールフォーム(ネオマフォーム)の厚さが30mm、全体の厚さが50mmのものです。
屋根の断熱性能としてはTSボードの厚さ50mmだけでは足りないので、天井内に高性能フェノールフォームよりも安価な高性能グラスウール厚155mmを入れて屋根の断熱性能を補い、複合断熱として断熱等級4を超える性能にします。
高圧木毛セメント板の表面は、味のある独特な表情をしています。
床に置かれているのは、壁や天井の下地に使う軽量鉄骨下地材(軽鉄下地、LGS、エルジーエス)です。
>>2015.2.26 中山メンタルクリニック内装工事 LGS下地の確認
LGSは、木材を扱う大工さんではなく、軽量鉄骨下地専門の工事業者さんが施工します。
>>これまでの設計・工事経過 囲んだテラスに開いた2階リビングの家
>>囲んだテラスに開いた2階リビングの家 竣工写真 その1
>>囲んだテラスに開いた2階リビングの家 竣工写真 その2
>>囲んだテラスに開いた2階リビングの家 竣工写真 その3
【設計事務所アーキプレイスでの鉄骨造住宅の事例】
囲んだテラスに開いた家、阿佐ヶ谷の家、風が吹抜ける家、千駄木の家、白山の家、空に向かって開いた家