梁の架け替えと補強工事 レトロモダンなフルリノベーション

レトロモダンなフルリノベーション(木造住宅のフルリフォーム、東京都杉並区)』は、内部の解体が終わりました。構造材の劣化状況を確認し、リフォーム後のプランに合わせて、柱の入れ替え、梁の掛け替えや補強、基礎の増設工事などを進めています。


1階では天井は下地材まで、外壁は仕上げを撤去し、床は仕上げ材と根太まで撤去。

人通口の上の土台に継ぎ手があり、ここには新たに柱を立てるので、コンクリート基礎の増設することになりました。


浴室まわりはコンクリートの腰壁があったため、土台や柱の根元は腐っていませんでした。一部、キッチンになるところの腰壁は解体します。


2階では、天井は下地材まで、外壁は仕上げを撤去。床は根太と下地合板を残して仕上げのみ撤去しました。


方形屋根(ほうぎょうやね)の小屋組が現れ、上棟時お札も見えました。じっくり見ると、方形屋根の中心の小屋束を支えるために直行方向の梁を重ねるなど、随所に大工さんの工夫が感じられる小屋組でした。頂点から四方傾斜した棟部分に雨漏りの形跡が見つかり、外部足場を立てた後に屋根に登って対処方法を検討することになりました。


鉄筋コンクリート部分は床の下地と一部の壁下地を残して撤去。コンクリート躯体が現れました。

新たに吹抜けを作る部分の梁の架け替えと補強工事が終わり、1、2階の繋がりがイメージしやすくなりました。

柱の位置の変更や梁の架け替えは、木造では一般的に行われているため、木造の利点として意識されることは少ないのですが、実は木造の優れている点の最大のものかも知れません。

例えば鉄筋コンクリート造や鉄骨造では、柱位置の変更や梁の架け替えはほぼ不可能なため、建物の機能や使い方を替えてたいときに柱や梁が邪魔になった場合、木造のようにリノベーションすることができず、建物全体を壊して建て替えるしか選択肢がなくなります。そのため、鉄筋コンクリート造や鉄骨造では、構造材の寿命を迎える前に多くの建物がスクラップアンドビルドを繰り返してきました。木造の柱は他の構造に比べて、一本一本は細くて弱いですが、多くの柱で建物を支えていることにより柱の位置の変更や梁の架け替えなどが比較的容易に行えます。その点リノベーションに向いており、持続可能な社会を目指す上で、長寿命の建物を作っていくことに適した構造でもあります。


吹抜け周りの梁の架け替えは心配していたところですが、ベテランの大工さんたちのおかげで、意外とスムーズに工事が終わりました。


元のキッチン部分は玄関に変更になるため、土間コンクリートを打設しました。

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