高窓のアトリエ 基本設計から実施設計へ

高窓のアトリエ』は、作品を完成させるためのふたつの制作室(アトリエA・B)を中心に、これまでの作品やこれから制作されるキャンバス、完成後の作品を収める倉庫、さらに2か所のミニキッチンとトイレ、玄関、階段を内包した2階建てのアトリエです。

主となる制作の場であるアトリエAは、光や環境条件の良い2階に配置しました。一方で、完成した作品は1階の倉庫へと運ばれ、さらに展覧会出展時には倉庫から玄関を経てトラックへ積み込まれるため、アトリエAから倉庫、そして屋外までの一連の動線計画が重要なテーマとなりました。特に100号キャンバスの移動を想定し、出入口の寸法や階段の幅・勾配についても何度も検討を重ねました。

倉庫はあえて独立した部屋とせず、玄関・倉庫・階段をひとつの空間として構成。これにより、限られた床面積の中でも動きやすく、コンパクトでありながら機能的な間取りを実現しました。

敷地は旗竿形状で、道路面から建物の建つレベルまで約85cmの高低差があります。そのため、スロープと階段の配置や勾配についても、使い勝手と安全性の両面から検討しました。

こうしたやりとりを経て基本設計はいよいよ終盤へ。決まった部分から実施設計へと進む中で、次のテーマとなったのが外壁仕上げです。

 
建て主の方のお好みに加え、メンテナンス性や耐久性も踏まえ、外壁はガルバリウム鋼板サイディングを採用することになりました。板の形状や色の組み合わせは非常に多く、サンプルやパースを用いてイメージを共有しながら、最終的な外観を決定していきました。


展開図や模型で周辺環境を確認しながら、光の入り方や風の流れを想像しつつ、各部屋の窓の位置、開閉の有無、ガラスの仕様(透明・型板、トリプル・複層)、ロールスクリーンの有無や開閉方法まで細かく確認し、決定しました。
また、倉庫の棚、階段の手すり、バルコニーの手すりについては、提案内容のままでご了解をいただきました。

制作のための機能と、静かに集中できる環境。

その両立を目指して、すこしずつ形になってきました。

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